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彫刻

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石造 釈迦三尊坐像(せきぞう しゃかさんぞんざぞう)

重要美術品
石造 釈迦三尊坐像
せきぞう しゃかさんぞんざぞう
北魏 延昌2年(513)
 台座に裳を垂らして坐す釈迦如来は、左右の脇侍を伴に大きな舟形の光背を負う。造立銘に拠れば、中国北魏宣武帝の延昌2年(513)の作。面長な顔、直線的な髪際などは、北魏盛期の造形的特徴。しかし眼は半開となり、口元は締まり、身体の比例が整い始めて、衣の褶襞も柔らかいなど、人間味をもった表現が増している。現状の彩色は当初からのものとは考えにくいが、その写実的な造形感覚からは、元来、彩色を伴っていたものであることが想定される。北魏末期の様式へと移行する、彫刻史の変遷を覗うに格好の作例と言える。

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