レパント戦闘図・世界地図屏風
(れぱんとせんとうず・せかいちずびょうぶ)
| 重要文化財 レパント戦闘図・世界地図屏風 れぱんとせんとうず・せかいちずびょうぶ 紙本着色 六曲一双 江戸初期 |
戦場でありながらどこか賑やかな雰囲気を漂わせ、細部には人間味あふれる場面が広がっています。兵の仕草や武器・船の違いにも目を向けると、両軍の力関係や戦いの様子がいきいきと伝わってきます。 この戦闘図は、1571年にギリシヤのレパント沖で行われたカトリック教国連合軍とオスマン帝国の海戦が主題とされてきました。しかし、近年の研究により、1535年にスペイン国王カルロス一世(神聖ローマ皇帝カール五世)がオスマン帝国からチュニスを奪還するためにおこなった戦役を描いてあるのではないか、とも考えられています。 対になる世界地図は、1609年版カエリウス(1571-1646)改訂の大型壁掛世界図にもとづくもので、左半分にアメリカ大陸、右半分にヨーロッパ、アフリカ、アジア、下方に南方大陸と16ヶ国の民族が描かれています。258の国や民族名などの付箋と、都市を示す城形の金箔が貼られ、地図本来の機能とともに華やかな印象を与えています。 主題の異なる戦闘図と世界地図ですが、海波の表現を共通させることで、一双の屏風としての統一感が生み出されています。西洋画法を学んだ日本人が伝統的な画材で描いた初期洋風画の代表的作例であり、眺めるほどに新たな発見を与えてくれる大作です。 |
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