香雪美術館
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月見の母と娘(つきみのははとむすめ)
喜多川歌麿
きたがわうたまろ
月見の母と娘
つきみのははとむすめ
絹本着色 一幅
江戸後期
茶無地の着物に青帯を締めた、地味ながらゆかしい装いの母親が、赤地に白格子の晴れ着に緑色の帯を着けた娘を引き寄せ、左手を空に向けて何事か声を発している。傍らの青竹の花入には、穂を付けたススキを丈高く生け、根本に菊の花を添える。背後には破墨山水の瀟洒な衝立が置かれ、豊かな商家の情景であると察せられる。浮世絵美人画の第一人者、喜多川歌麿(?-1806)の麗筆によって清々しく描き表される。