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彫刻

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青花楼閣騎馬人物図壺(せいかろうかくきばじんぶつずこ)

青花楼閣騎馬人物図壺
せいかろうかくきばじんぶつずこ
明代初期
 明代初期の、いわゆる雲堂手の染付である。この手は図中に必ず特色ある巻雲状の雲形があり、多く楼閣を見るので、茶人は俗にこれを雲堂手と呼んでいるが、この壺はその初期に属するものである。壺の上下に波涛文帯をめぐらし、その間に雄健な筆触で人物や楼閣を描く。伝世のものはわずかに数点を数えるのみで、この壺は類品中屈指の貴重な遺品と言える。騎馬武者(刀馬人)を配した図様は、おそらく「三国志」の一齣に出たものかと思われるが、野趣豊かな画面のうちに詩情を横溢させている。

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